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2024.01.30

『ガザ 戦争しかしらないこどもたち』重版のおしらせ/著者・清田明宏さんからのメッセージ

イスラエルとイスラム組織ハマスの戦争がつづくパレスチナ自治区のガザ地区。
イスラエル軍による「無差別」といえる激しい攻撃により、
連日、多くの人々が亡くなっています。
こうした悲痛な状況を受け、私たちは2015年に刊行した写真絵本
『ガザ 戦争しか知らないこどもたち』を昨年末に緊急重版いたしました。
この絵本は、2014年にガザでおきた大きな戦争をとりあげたものですが、
パレスチナ地域をめぐる問題としては現在の状況と変わりはありません。
長きにわたるこの問題について考えていただくきっかけとして、
本書を改めて手にとっていただけたらと思います。
今回の重版によせて、著者の清田明宏さんから次のようなメッセージをいただいていますので、
お読みいただけたら幸いです。

【清田明宏さんからのメッセージ】
この本に出てくるイマンさんは、すでに成人となり、結婚もして、男の子が一人います。
あの2014年の戦争からほぼ10年、「戦争しか知らないこどもたち」は成人し、
本来ならガザの将来を担うおとなとして平和に生きていくはずでした。
しかし彼らは今、「戦争しか知らないおとなたち」になって生きつづけています。
ガザでは、2023年10月から、また戦争がはじまりました。
今回の戦禍は今までで一番ひどく、2023年11月13日現在、イスラエル側での死者が約1200人。
ガザ側で11240人、そのうちこどもたちの死者が4630人と報告されています。
今も多くの「戦争しか知らないこどもたち」がうまれているのです。
この本で紹介したこどもたちの思いは今、さらに強くなっています。
学校で勉強し、友達と遊び、家族とすごす、そんな当たり前の日常が、どんどん奪われています。
一人一人のこどもの夢も、尊い命も奪われつづけています。
世界から「戦争しか知らないこどもたち」がいなくなることを祈り、この本を届けます。

国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)保健局長・清田明宏(2023年11月ヨルダンにて)

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