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【絵本選びのヒントに】0歳ってどんな時期?


出産や誕生祝い等の贈り物として選ばれることの多い絵本ですが、絵本選びって思ったより難しいと感じませんか?
そこで、小児科専門医の成田奈緒子先生に、0歳児について教えていただきました。
絵本選びのヒントを見つけてみてください!


生まれてきた赤ちゃんはまだ首もすわらず、「これで大丈夫?」と不安に思うものです。
しかし、口にふれたものに吸いつく、てのひらに何かがふれるとにぎりしめるなどの原始反射とよばれる本能的な行動のみだったものが、成長にともない意識的にからだを動かせるようになり、感情表現も豊かになります。 10か月ごろになると、つたい歩きができるなど、飛躍的に成長する時期です。


良い眠りが脳の発達と健康をもたらします

生まれたてのころの赤ちゃんは昼夜の区別がなく、短いサイクルで眠ったり起きたりをくり返します。
7か月ごろになり午前午後1回ずつ昼寝をするパターンになると、少しずつ昼夜のちがいがでてきて夜の睡眠がふえます。
よいリズムの眠りは脳の発達には欠かせないので、よい眠りの習慣をつけるようにしましょう。


泣くことによって気持ちを表現

生まれてから喃語(乳児が発するまだ言葉にならない音声)がさかんになる6か月ごろまでは、「不快感」をぐずぐず泣くことによって表現します。
それ以降は怒りや悲しみ、嫌悪などを感じたり表現したりできるようになり、相手に対して訴えるために泣くようになります。
このように、0歳のときは泣くことによって気持ちを表現しますが、泣く原因である「不快」を「快」にかえてもらうと、子どもは「泣けば不快を取りのぞいてもらえる」という自信がついて、周囲の人を信頼するようになります。

好奇心や探究心は生まれつき持っている

子どもは生まれたばかりのころから、自分が持つ能力をフル回転させて周囲の世界を感じとろうとします。
3 ~ 6か月になると、気になるものは自分から手をのばしてつかむようになります。
好奇心や探究心にあふれて、五感を刺激するものを探しているといってもよいでしょう。
この時期から五感を刺激する遊びを取りいれて、さらに好奇心や探究心をのばしてあげましょう。

もうスピードで脳の神経回路が作られます

0歳児の脳とおとなの脳をくらべると、大きさや重さはちがいますが、構造にはほとんど差がありません。
ではなぜ子どもはおとなのように行動できないのでしょうか?
それは、脳の神経細胞のネットワークが未発達であることが原因です。
しかし生後、大脳の神経細胞は急激にふえて、生後400gだった脳の重量は1歳をむかえるころには倍ほどに、脳の神経細胞をつなぐシナプスの密度のふえ方も、0 ~ 1歳にピークをむかえます。
このころから脳に適度な刺激を与えると、シナプスどうしが活発に結合されて、脳の働きもアップします。


(文/ポプラ社『あつまれ!げんキッズ0さい 』より抜粋)


     

『あつまれ!げんキッズ0さい』監修 成田奈緒子先生

(文教大学 教育学部 特別支援教育専修 教授・小児科専門医)




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